ストレスと腹痛

ストレスでの腹痛は
どんな痛み?

ストレスでの腹痛はどんな痛み?

「ストレスでお腹が…」といった話はよく聞かれますが、実際にストレスと腹痛には、密接な関係があります。
慢性的にストレスを抱えている、一時的に強く緊張している場合などには、腹痛を感じやすくなります。
「体質だから」と片付けられてしまいがちなストレスと腹痛の関係ですが、病気が関与していることが少なくありません。ストレスに伴う腹痛にお悩みの方は、お気軽に当院にご相談ください。

ストレスが腹痛を
引き起こすのはなぜ?

古代、ストレスと言えば身の危険、命の危険のことでした。心拍数を上げ、呼吸を浅くすることで、酸素を全身の筋肉に速やかに行き渡らせ、危険を回避できる可能性を高めていたのです。
現代においては、文明が発達し命の危険が迫る場面が減った一方で、比較的小さな、慢性的なストレスが増えています。慢性的なストレスは自律神経のバランスを乱し、消化管の蠕動運動、消化液の分泌に影響を及ぼすことから、腹痛など胃腸の不調を引き起こします。

どんなストレスが
腹痛を起こす?

腹痛を引き起こすストレスとして、現代社会における代表的なものをご紹介します。

人間関係に伴うストレス

人間関係に伴うストレス

職場、学校、家庭における人間関係は、現代においてもっとも大きなストレスとなり得るものです。
特に職場では、気が合わない人とコミュニケーションをとらないというわけにはいかないため、うまくいかない場合にはストレスが大きくなります。

過労・不規則な生活に伴うストレス

過労・不規則な生活に伴うストレス

過労、不規則な生活による、主に肉体的なストレスです。集中力が続かない、ミスが増えるといったことで余計にストレスが溜まるという悪循環に陥りがちです。

将来に対する不安に伴う
ストレス

将来に対する不安に伴うストレス

キャリア形成、就職、進学、結婚、お金の問題、親戚づきあい、恋愛関係、介護問題など、私たちは常に将来のことを考えます。より良い人生を送るために必要な思考ですが、希望を不安が上回る場合には、ストレスが重くのしかかります。

ストレスで
腹痛を起こす病気

過敏性腸症候群

1日に3回以上の激しい腹痛・下痢に見舞われる「下痢型」、慢性的な便秘やコロコロ便が続く「便秘型」、下痢と便秘が交互に現れる「混合型」に分類されます。はっきりとした原因は分かっていませんが、ストレスが大きく関与しているとの指摘があります。
急な腹痛や下痢への不安、便秘に伴う不快感によってストレスが増大し、さらに症状が悪化してしまうケースが少なくありません。

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ストレス性胃炎

胃炎のうち、主にストレスを原因として発症するものを指します。
腹痛、吐き気・嘔吐、腹部の張り、食欲不振といった症状が見られます。「機能性ディスペプシア」とも呼ばれます。

ストレスによる腹痛の診断

ストレスによる腹痛の診断

腹痛の位置や程度、発症からの時間、頻度など、詳しくお伺いします。また、原因と思われるストレスについても、可能な範囲でお話しください。最近の食生活・生活リズム、服用中の薬、既往歴などを確認した上で、必要に応じて検査を行います。
主に、血液検査、内視鏡検査、画像検査などを行い、診断します。

ストレスで腹痛が
起こった場合の対処法

ストレスを原因とする腹痛が起きた時、簡単にできる・ご自宅でできる対処法をご紹介します。
試したけれど改善しない、改善するけれど毎度のことなのでどうにかしたい、病気が心配といった場合には、当院にご相談ください。

深呼吸をする・少し水を
飲む

たとえばプレゼンの直前など、たった今強い緊張(ストレス)を感じている時に有効です。

楽な姿勢で安静にする

短い時間で構いませんので、楽な姿勢で安静にします。スマホなども触らず、目を閉じて心身のリラックスを意識しましょう。

入浴をする・瞑想する・
適度な運動をする

可能な範囲で日常生活に取り入れたい習慣です。いずれも、直接的にストレスを軽減してくれます。

消化の良いものを楽しく
食べる

腹痛の原因の1つに、暴飲暴食があります。ストレス解消のためと暴飲暴食をすると、一時的な満足感は得られるかもしれませんが、腹痛などの不快な症状を招くことがあります。
消化の良いものを、調理法を工夫するなどして楽しく食べましょう。

生活リズムを整える・
十分な睡眠をとる

いずれも、自律神経のバランスと胃腸の調子を整えるために大切なことです。心だけでなく、身体も労わってあげましょう。

胃薬・整腸剤など市販薬を使用する

応急処置として有効です。ただし、市販薬を飲むのが当たり前にならないよう、注意してください。頻繁に市販薬が必要になるのであれば、受診をおすすめします。